官能小説ブログふたなりレズビアンナイト

18歳未満閲覧禁止、レズ描写メインのふたなり小説ブログです。不定期更新。 以前利用していたブログより、引っ越して参りました。 現在、仮運用中。ブログデザインの変更や文字の移動が発生します。ご容赦ください。

◇小説・ふたなり奥様のレズビアン調教◆

46.【お仕置きセックスの後で……】
ピロートーク

◆ ◆ ◆


穏やかな温もりに包まれて、私はゆるゆると微睡んでいました。
何時の間にか窓のカーテンが開けられ、奥様の寝室に太陽の光が差し込んでいます。
頬に触れているのは、柔らかな乳房。
キングサイズのベッドの上、私は奥様の腕の中にいました。
奥様の胸元に顔を埋め、意識を失っていたのです。
奥様は長い睫毛に縁取られた目を細め、口許を綻ばせて、優しく微笑んでいらっしゃいました。


「あら、気がついた?」


奥様は、私の額にキスをくれました。
リネンシーツの心地良さと、奥様の温もり、そして甘い香り。
暖かな奥様の腕に抱かれ、夢見心地でぼんやりとしてしまいました。
そしてふと気がつきました。
私の全身に滴っていた汗や汚れが、綺麗に拭われているのです。
意識をなくしている間に、奥様が拭って下さったのです。
私は慌てて謝罪の言葉を口にしました。


「あっ……あの、申し訳ありません、私、興奮し過ぎて、その……」


奥様は小さく笑い、再び私の額にキスを下さいました。
艶やかで柔らかな唇の感触が心地良く、それだけでポーッとなってしまいます。


「良いのよ、ふふっ……。そうね、今までで一番いやらしくって、恥ずかしい小町が見れたし……。一週間ぶりだったからかな? ……それとも、いつもよりいっぱい虐めてあげたせいかしら? とっても可愛かったわよ……?」


からかう様な奥様の言葉に私は、ベッドの上で乱れていた自分を思い出してしまいました。
ああ……私、凄くいやらしい言葉を、たくさん口にしていたんです。
自分から進んで卑猥な格好をしたり、奥様を求めたりしていたんです。
そういった事を思い出してしまい……まっすぐ奥様の顔を見る事が出来ません。
顔と耳が熱く火照ってしまいます。


「あらあら、そんな顔しないで? 小町はとっても可愛かったんだから。それとも……さっきの事を思い出してしまって恥ずかしい?」


奥様の言葉に、私は小さく、はい……、と答えて目を閉じました。
自分のしていた事が恥ずかしくて堪りません。
そしてやっぱり、情事の最中、奥様に指摘された通り、私はカマトトなのだろうと思います。
あれだけ奥様の前で恥知らずな真似をしておいて、今更恥ずかしいだなんて。
自分でも滑稽だと思うんです。
ですが、こうやって我に返ると、恥ずかしいと感じてしまうんです。
そんな私を、奥様はぎゅっと抱き締めて下さいました。


「もう、小町ったら本当に可愛いんだから……!」


奥様は嬉しそうな声を上げ、私の額に二度、三度と、キスを繰り返しました。


「何にも知らなかった小町に、いやらしい事をいっぱい教えたのは私だもの。小町は素直だから、私が教えた通りに振舞ってくれたのでしょう? そんなの私、嬉しいに決まってるじゃない。今まで以上に小町の事が可愛いって思えるわ。……何より、ベッドの上と普段とで全然違うのは当然の事よ?」


奥様は私の顎に指を掛けると、そっと上を向かせながら言葉を続けました。


「……もう十分知ってると思うけれど、私はとってもいやらしいのよ? 小町に嫌われるかも知れないくらい、もっといやらしくて、もっと恥ずかしい事をして楽しみたいって思ってるもの。でも普段はそんな素振りなんてかけらも見せずに、仕事してるの。……でも、そういう事って私は普通だと思う。みんなそうよ。だから、そんなに恥ずかしがらなくても良いのよ?」


奥様はにっこりと微笑んで、私の唇に軽くキスしました。


「……でも、こんな風に恥ずかしがる小町も大好き、可愛いわ」


悪戯っぽい口調でそう仰って、奥様は改めて私を抱き締めて下さいました。
くすぐったくなる様な嬉しさと、奥様に大切にして頂いているという喜び。
こんなに幸せで良いのでしょうか。
私は、柔らかな奥様の胸元に甘えました。


「私も奥様の事……大好きです」


奥様は私の頭と頬を、優しく撫でて下さいました。
それから暫くの間、奥様は私の髪を手櫛で撫でつけ弄びます。
私は奥様の胸元に頬を寄せ、幸せを噛み締めました。

やがて奥様は、ゆっくりと身体を起こしました。
ふくよかな乳房が揺れ、美しい身体のラインが露わになります。
窓から流れ込む光の中で、肌理の細かい白い肌が、キラキラと輝いて見えました。
奥様は微笑みながら静かに仰いました。


「……愛してるわ、小町」


心臓がトクンと音を立てて打ちました。
胸の奥が温かくなります。
映画やドラマでは良く聞く言葉ですが、奥様にそう囁かれると、別の言葉の様に響くのです。
奥様と出会うまで、誰かに「愛している」と囁かれる事なんて、私にはもう無い事だと思っていました。


「私もッ……私もですッ……私も奥様の事、愛していますッ……」


奥様の膝にすがりながら、私も想いを伝えました。
奥様は優しい眼差しで私を見下ろし、私の頬に掛かった乱れ髪を指先で整えました。
それから、壁に掛かった時計を見上げました。


「もうお昼過ぎだけど……ねえ、小町? ランチは私が作っても良いわよね? どう?」


その言葉を聞いて私は、奥様に寄り添いながら身を起しました。
ブランケットを纏い、胸元で押さえながら答えます。


「でも奥様、それは私の仕事ですから……」


そう言い掛けて私は、カクンと身体の力が抜けてしまうのを感じました。
奥様にもたれ掛かると同時に、身体の奥底からじんわりと込み上げて来る、温かな感覚。


「ああ……」


私は頬が熱くなるのを感じました。
奥様はそんな私の肩を、優しく抱き寄せながら囁きました。


「……ね? 小町はもう少し、ゆっくりしてなさいな? ……大丈夫よ、ちゃんと食べられる物を作るから。ふふっ……」


そして奥様は、目を細めながら窓の外を見て仰いました。


「ねえ小町、午後はお出かけしましょう? そうね、小町は行きたいところってあるかしら……?」


奥様の言葉に、私も窓の外に目を向けます。
気持ち良く晴れた青い空が見えました。
絶好の外出日和です。

だったら午後は、奥様と一緒に緑地公園を散策して、ウィンドウショッピングを楽しみたい。
雑貨や洋服を見て回り、最後に食材を買い込むのです。

そして夕食は、私が奥様に作って差し上げたい。
奥様に食べて頂きたいレシピがあるんです。
それを食べて頂いて、奥様に美味しいって言って頂けたら。
例えそれが、ウーンって首を傾げる様な結果になっても。
私は幸せなんです。

だって、奥様の側にいるからこそ、感じられる事だから。
奥様のお側にいられるだけで、幸せなんです。
本当に、お側にいられるだけで。
一緒にいられたら。
ずっと一緒にいられたら良いなって。
二人でずっと一緒にいられたら良いなって。
二人の時間が、もっと欲しいなって。

大好きな奥様を、独り占めに出来たら良いなって。
それは、叶わない事なのかも知れないけれど。

窓の外に見える青空はとても眩しくて、私はそっと目蓋を閉じました。

【次のお話につづく】